クリスマスにちなんで   2007年12月23日 寺岡克哉


 明日の12月24日は、クリスマス・イブです。

 なので今回はちょっと、それにちなんだ話をしたいと思いました。


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 クリスマスは、イエス・キリストのお生まれになった日です。

 だからキリスト教にとっては、とても大切なお祭りなのだと思います。

 クリスマスの日ぐらいは、ちょっと新約聖書にでも目を通して、イエスの
思想や生き様などを偲んでみるのも、良いのではないでしょうか。


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 日本におけるクリスマスは、「クリスマス商戦」などと絡んで、キリスト教とは
まったく無縁に盛大にやりますね。

 べつに私は、それに目くじらを立てるつもりはありません。

 それなりに皆が楽しみ、お祭りをすれば良いのだと思います。

 それだけ、イエスの存在の大きさが現れている、一つの証拠なのでしょう。


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 クリスマスといえば、「恋人と一緒に過ごす」というイメージがありますね。

 しかしこれも、まったく理由の無いことでは、ないと思います。

 なぜならイエスは、「愛の思想」を説いた人物だからです。

 イエスが説いたのは、「隣人を自分のように愛しなさい!」というもので、
「隣人愛」と呼ばれています。
 エッセイ72でお話してますが、この「隣人愛」とは、自分以外の全ての人を
分け隔てなく愛するという、とても広い意味の「愛」です。

 しかしながら、恋人どうしに閉じた愛とはいえ、クリスマスを機会に「愛する
気持ち」を大切に育んで行けば、イエス様も喜んで下さることでしょう。


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 ところで・・・

 地球温暖化対策について考えても、「愛」はとても大切で、絶対に
必要不可欠である
と思います。

 たとえば、他国の人々への愛・・・
 自国の利益ばかりを考えていては、地球温暖化の抑制など不可能です。
 海に沈んでしまう国の人々、乾燥化によって水不足に苦しむ人々、農業
の生産が落ちて餓えに苦しむ人々にたいする配慮が必要でしょう。

 そして、他の生き物たちへの愛・・・
 人間以外の生き物たちへも配慮しなければ、生態系を壊滅させ、ひいては
人類も滅亡することになってしまうでしょう。

 さらには、未来の生命への愛・・・
 「100年後のことなど、自分には関係ない!」
 「自分の生きている間は関係ない!」
 「自分が死んだ後のことなど、どうなろうと知ったことではない!」
と、このような考え方から脱却することが出来なければ、未来の生命のため
に、現在の生活を変えることは出来ないでしょう。

 そのような「愛」を持つことが出来るかどうかが、人類と生命の存続にとっ
て、決定的に重要になって来たのだと思います。



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