コロナ禍の下の入院
2021年2月21日 寺岡克哉
これまで何度か話していますが、
じつは私の家族に、肺ガンを患っている者がいます。
ところで最近・・・
これまで使用していた抗ガン剤が、だんだん効かなくなり、
病状が進んで、肺の中に水が溜まってしまいました。
それで、その処置のため、二週間ほどの予定で入院すること
になったのです。
ちなみに、これまでも、
ガンの病状によって、入院と退院を、何回か繰りかえしていま
した。
が、しかし
今回の入院は、これまでとは、ずいぶん勝手(かって)が違って
いたのです。
というのは、
新型コロナウイルスが流行しているため、いわゆる「コロナ禍の
下の入院」と、なったからです。
今回は、
これまでの通常の入院と、「コロナ禍の下の入院」で、
一体どんな所が違っているのか、ちょっと紹介してみたいと思い
ました。
* * * * *
まず第一に、「コロナ禍の下の入院」では、入院前にPCR検査が
行われます。
このPCR検査は、1時間ほどで結果が出たので、思ったよりも、
ずいぶん早かったという印象を受けました。
また、「コロナ禍の下の入院」では、患者との面会ができません。
これまでの「通常の入院」では、患者に必要な衣類やタオルなど
の日用品を、いつでも自由に持って行けました。
しかし「コロナ禍の下の入院」では、それが出来ないのです。
そのため病院側では、院内の感染対策と、より手厚い看護を行う
ために、「ケア・サポートセット」というものを導入していました。
「ケア・サポートセット」とは、入院の際に必要となる衣類、タオル類、
日用品、紙おむつ類を、日額定額制のレンタルで利用できるサービス
です。
この、「ケア・サポートセット」を利用すると、
入院するときに、こまごまとした日用品を準備する必要がなく、
また、ねまきなどの衣類や、タオル類は、「洗濯(せんたく)付き」なの
で、とても楽といえば楽です。
しかしながら、通常の入院にくらべると、入院費用が高くなってしまう
のが難点です。
しかし、それでも、
新型コロナウイルスの院内感染(クラスターの発生)を防ぐためには、
患者の家族を病室に入れるわけには行かず、
どうしても「ケア・サポートセット」というものが必要なのでしょう。
ところで、
「ケア・サポートセット」に含まれていないもので、患者が必要として
いる物(わが家の場合は、電気シェーバーやノートパソコン)などは、
病院の入院受付窓口に持って行けば、病室に運んでくれることに
なっています。
それで何とか、わが家の場合も、「コロナ禍の下の入院」を無事に
行うことができたわけです。
* * * * *
以上のように、
「コロナ禍の下の入院」では、どうしても不便なところがあるので
すが、
しかしながら、(お金はかかるけど)けっこう便利なところもありま
した。
しかし、そうではありますが、
やはり、患者本人と直接に会うことができないので、
患者の顔色や声色など、つまり患者の体調を、自分で確認する
ことができません。
そのことが、
「コロナ禍の下の入院」で、いちばん不安に感じたところであり、
また、とても不便に思ったところでした。
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