安倍政権を振り返って 4
                              2020年9月27日 寺岡克哉


 安倍政権のいちばんの目標は、「憲法改正」だったと思います。

 しかし、安倍政権の宿願だった憲法改正は、ついに行うことが
出来ませんでした。



 それは、

 森友学園問題(注1)や、加計学園問題(注2)、桜を見る会問題
(注3)、新型コロナウイルスの問題などで、

 憲法改正に取り組む時間的な余裕が、無くなってしまったから
ではないかと、私は思っています。


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注1 森友学園問題:
 大阪府の豊中市にある国有地が、学校法人森友学園にたいして
不当に安く払い下げられ、
 そのことに、安倍首相や首相夫人が関わっていたのではないか
と疑念が持たれている問題。


注2 加計(かけ)学園問題:
 学校法人加計学園の獣医学部を新設するにあたり、その認可の
過程で、
 安倍首相が関与していたのではないかと、疑念が持たれている
問題。


注3 桜を見る会問題:
 安倍首相が主催した「桜を見る会」をめぐり、参加者や支出額の
増加、招待者名簿の取り扱いにおける公文書管理などが問題視
された。
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 ところで・・・ 

 森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会問題については、

 とくに朝日新聞が中心になって、マスコミ各社が大きく取り上げ
ました。



 もちろん国会でも、

 野党が精力的にこれらの問題を取り上げたため、安倍政権の
身動きが取れなくなりました。

 そのため安倍政権は、憲法改正どころでは、なくなってしまった
のでしょう。



 と、いいますか、マスコミや野党は、

 憲法改正を阻止するために、安倍政権に関わるいろいろな問題
を、

 次から次へと大きく取り上げたのではないかとさえ、私には思える
のです。



 そしてさらに、

 新型コロナウイルスの問題が、安倍政権による憲法改正の実現
に、とどめを刺したのでしょう。



 何にしても、

 安倍政権にとって、憲法の改正が実現できなかったのは、

 まさに「痛恨の極み」だったのではないかと思います。


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 しかし、私は思うのですが・・・ 


 森友学園問題における公文書の改ざんや、桜を見る会問題に
おける公文書の隠ぺい。


 さらには、ここでは触れませんでしたが、

 「特定秘密保護法」の施行(しこう)や、集団的自衛権の行使を
可能にした「安全保障関連法」の成立。


 これらを振り返ってみると、やはり、

 安倍政権にたいして「うさん臭さ」や「きな臭さ」を感じてしまうの
は、どうしても否(いな)めません。


 だから私は、

 安倍政権の下で憲法改正が行われるのは、かなり危ないような
気がしていました。


 なので、

 安倍政権の宿願だった憲法改正を、ついに行うことが出来な
かったのは、

 すごく良かったことだと思うし、とても安心した次第です。



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