うがい薬の予防効果は?
2020年8月16日 寺岡克哉
今回は、
ポビドンヨードのうがい薬による、(新型コロナではなく)風邪(かぜ)
の「予防効果」について、
私の体験を交(まじ)えて、書いてみたいと思います。
* * * * *
まず、
「風邪(かぜ)を予防するためには、どのようなうがいをすれば良い
のか?」
という問題にたいして、とても有名な研究があるそうです。
その研究には、387人の健康な大人が参加し、
1.水でうがいをするグループ
2.ポビドンヨードでうがいをするグループ
3.うがいをしないグループ
という、3つのグループに分かれて、
その後60日間で、どれくらい風邪に罹(かか)るリスクが変わる
のかを調べました。
その研究によると、
水のみでうがいをすると、うがいをしないグループよりも、風邪に
罹(かか)る確率が、およそ40%下がりました。
が、しかし一方、
ポビドンヨードでうがいをしたグループは、うがいをしないグループ
と、風邪に罹(かか)る確率が同じだという結果になり、
「予防効果は認められなかった」のです。
つまり、
ポビドンヨードは、細菌やウイルスを殺すつよい効果があるのにも
かかわらず、
しかしながら、水のみのうがいの方が、ポビドンヨードのうがいより
も、有効だという結果になったわけです。
この理由については、
ポビドンヨードが、つよい殺菌力を持っているため、
喉(のど)や口の中にもともと居る、「正常な細菌」をも殺してしまい、
さらには、喉の粘膜(ねんまく)なども痛めてしまうからだと、考えら
れています。
つまりポビドンヨードは、
風邪のウイルスを殺す、つよい効果があるものの、
正常な細菌をも根こそぎ殺し、また喉(のど)の粘膜を痛めることで、
風邪にたいする防衛能力を落としてしまい、
「総合的には効果が相殺(そうさい)されて、ゼロになってしまう」と、
いうわけです。
* * * * *
ここから、私の体験ですが、
私はかつて、ポビドンヨードのうがい薬を使っていました。
が、しかし、風邪によく罹(かか)っていたのです。
そのため私は、うがい薬の効果を実感することができず、ポビドン
ヨードを使うのを止(や)めてしまいました。
そこで私は、普通の水道水で、コップで4杯以上(うがいの回数に
して12回以上)の、うがいをすることにしました。
そうすると、その方が、風邪に罹りにくくなったのです。
その理由について私は、
ポビドンヨードのうがい薬で、たった3回のうがいをするよりは、
大量の水道水で、12回以上のうがいをした方が、細菌やウイルス
を排除できるのではないかと、勝手に思っていました。
しかし今回、
ポビドンヨードは、正常な細菌を根こそぎ殺し、喉(のど)の粘膜
を痛めることで
風邪の予防効果が、相殺(そうさい)されてしまうことが分かった
次第です。
* * * * *
ところで・・・
「新型コロナウイルス」にたいする、ポビドンヨードの予防効果は、
一体どうなのでしょうか?
私が勝手に思うには、
普通の風邪のウイルスは、じつは「コロナウイルス」の仲間なの
で、
「新型コロナウイルス」にたいする、ポビヨンヨードの予防効果に
ついても、風邪のウイルスと同じかもしれません。
つまり、
ポビドンヨードの正の効果と、負の効果が相殺されて、
新型コロナウイルスにたいしても、あまり予防効果が無いのかも
しれません。
が、しかしながら、
ポビドンヨードは、唾液(だえき)に含まれる新型コロナウイルス
を減らすので、
飛沫(ひまつ)による感染拡大を抑止するのには、「大きな効果
がある」のだと思います。
なので、
「ポビドンヨードを使ったうがいには、やはり意味がある!」
と、私は考えている次第です。
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