新型コロナウイルスの脅威 4
                               2020年2月23日 寺岡克哉


 私が住んでいる札幌でも、新型コロナウイルスの感染者が出始めて
います。

 なので、いよいよ、

 新型コロナウイルスの脅威を、身近に感じるようになってきました。


             * * * * *


 さて、

 新型コロナウイルスの脅威が、本当にどれぐらいなのか、

 私の身近な問題として、真剣に判断しなければ、ならなくなってきた
わけですが、

 それを判断する上で、けっこう安心できるデータは、

 「新型コロナウイルスに感染した人の、およそ8割は軽症」だという
分析結果です。



 この分析結果は、

 WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が、2月17日の記者会見
で発表したもので、

 中国が同日に提供した、感染者およそ4万4千人の詳細なデータを
基に、分析したといいます。



 また、上の結果と比較するため、

 横浜に停泊しているクルーズ船、「ダイヤモンド・プリンセス」の分析
結果も見てみると、

 2月21日の時点で、感染者634人のうち、重症者は33人と
なっています。

 つまり、感染者634人のうち、601人が重症ではないわけで、

 (601÷634)×100=94.8%の人が、重症にならずに済んで
いるのです。



 これらのデータから、

 もし運悪く、新型コロナウイルスに感染してしまっても、

 8割~9割ぐらいの確率で、軽症で済むと判断してよいでしょう。



 これは、けっこう安心できる分析結果だと思います。


             * * * * *


 つぎに「致死率」についてですが、

 WHO(世界保健機関)は、同じく2月17日の記者会見で、

 新型コロナウイルスの感染による致死率が、中国のデータから
およそ2%であると発表しています。



 これも、「ダイヤモンド・プリンセス」のデータと比較してみると、

 2月21日の時点で、感染者が634人、死者が2人となっています
ので、

 致死率は、(2÷634)×100=0.32%となります。



 やはり中国では、患者が多くて医療施設がパンクしているため
なのか、

 日本にくらべて、致死率がものすごく大きくなっています。


            * * * * *


 以上、ここまで見てきて、私は思うのですが・・・ 


 たとえば「インフルエンザ」に罹(かか)ってしまうと、多くの場合は
39℃以上の高熱が出てしまいます。

 しかし「新型コロナウイルス」の場合は、感染しても、8割~9割ぐらい
の確率で、軽症で済んでしまうでしょう。



 また、「インフルエンザ」は日本国内で、平均的に毎年1000万人ぐら
いの感染者を出しますが、

 しかし「新型コロナウイルス」の場合は、日本国内で2月20日の時点に
おいて、728人しか感染者が出ていません。

 しかも、ダイヤモンド・プリンセスの乗客・乗員から出た感染者634人と、
チャーター機で武漢から帰国した人から出た感染者14人を除けば

 日本国内では、まだ80人しか感染者が出ていないのです。



 さらには「インフルエンザ」が流行すると、日本国内で10000人ぐらい
の死者が出てしまいますが、

 しかし「新型コロナウイルス」の場合、(亡くなられた方には、お悔やみ
申し上げますが)2月20日の時点において、まだ日本国内で3人しか
死者が出ていません。



 これらの理由から、いま現在のところ、

 新型コロナウイルスを、インフルエンザよりも恐れる必要はない

 と、私は判断している次第です。



 しかしながら、この先、

 「新型コロナウイルス」の感染が、もしも爆発的に拡大するようなこと
になったら、

 いま上で述べた判断を、見直す必要に迫られるかもしれません。



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