国会議員が戦争を唆す 2
                               2019年9月15日 寺岡克哉


 近ごろ、

 ある衆議院議員が、北方領土や竹島を取り返す手段として、

 「戦争」を唆(そそのか)すような言動を、立て続けに行っており、

 けっこう大きな問題になっています。



 そこで本サイトでは、

 もしも日本が、ロシアや韓国にたいして戦争を仕掛けた場合、

 いったい日本がどうなってしまうのか、ちょっと想像してみること
にしたのでした。



 まず前回では、

 日本がロシアにたいして戦争を仕掛けた場合について、想像を
めぐらしてみました。

 それで今回は、

 日本が韓国にたいして戦争を仕掛けた場合に、いったい日本が
どうなってしまうのかを、想像してみたいと思います。


            * * * * *


 さて、

 日本から韓国に戦争を仕掛けて、竹島を武力で奪還したら、

 一体、どんなことになるでしょう?



 私が思うには、ムン・ジェイン政権の「異常さ」を考えると、

 日本が武力によって竹島を取り返したら、

 韓国側は、日本の想定をはるかに超えるような、とんでもない
ことをやるに違いありません。



 ところで私が、ムン・ジェイン政権にたいして「異常さ」を感じる
のは、

 日本側が、輸出管理上の「国別カテゴリー」において、韓国を
グループAからグループBに変更(注1)しただけで、

 韓国側は、GSOMIA(ジーソミア 注2)の破棄を決定したから
です。


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注1:
 日本政府は8月28日。輸出管理上の「国別カテゴリー」において、
韓国をグループAからグループBに変更し、いわゆる「ホワイト国指定」
を取り消しました。

 しかしながら中国や台湾などの、一般的な多くの国々が「グループC」
であることを考えれば、韓国の「グループB」というのは、一般的な多く
の国々よりも「優遇」されています。


注2 GSOMIA(ジーソミア 軍事情報包括保護協定):
 秘密軍事情報を提供し合う際、第三国への漏洩を防止するために
締結する軍事情報包括保護協定。
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 上のように、

 日本側が、韓国にたいして輸出規制を行った訳でもないのに、

 韓国側は、日本だけでなくアメリカにも重大な影響を与える、安全
保障上の重要な取り決めを破棄したのです。



 このような、

 ムン・ジェイン政権の、常軌(じょうき)を逸(いっ)したムチャクチャ
な対応を見ると、

 日本が武力によって竹島を奪還したら、

 韓国が日本に対して、全面的な戦争を仕掛けてくる可能性も、

 決して否定できないのでは、ないでしょうか。



            * * * * *


 ところで一方、

 2019年3月22日付の、法務省入国管理局の発表によると、

 2018年末現在における在留外国人数について、

 国籍を「韓国」としている者は、44万9634人となっています。



 つまり、2018年末の時点において、

 日本に在留している韓国人が、約45万人もいたのです!



 もしも、日本と韓国との全面戦争になったら、

 日本国内の各所において「テロ」や「破壊活動」を行うようにと、

 日本に在留している45万人の韓国人たちが、本国からの命令
を受けるであろうことは、想像に難くありません。



 また、日本に在留している韓国人の中には、

 本職の韓国軍人が、民間人を装って潜伏している可能性も、

 けっして否定できないでしょう。



 これらの考察から、

 日本が武力によって竹島を奪還したら、事(こと)は竹島周辺
だけでは済まされず、

 日本全国に飛び火してしまうことが、容易に想像されるでしょう。

 とくに「原発施設」などが、ものすごく心配でなりません。



 これは、

 ムン・ジェイン政権の「異常さ」を考えると、

 けっして「誇大妄想ではない」ような気がしてなりません。



 なので、

 日本の海上自衛隊の戦力を考えれば、竹島を武力によって
奪還することは可能でしょうが、

 それによって「日本全土を危険にさらす」のは、けっして賢明
な選択だとは言えないでしょう。



 ところで、そもそも、もうすこし現実的な想像をすれば、

 日本と韓国が戦争をすることなど、アメリカが絶対に許すわけ
がありません。



 なので、けっきょく身も蓋(ふた)もありませんが、

 アメリカの警告を無視して、日本が独断で韓国に戦争を仕掛け、
竹島を武力で奪還するという想定自体が、

 そもそも起こるわけがなく、無理筋であると言わざるを得ないで
しょう。

 (アメリカとの戦争を覚悟すれば、日本の独断で韓国と戦争できる
かもしれません。が、しかし、アメリカは「核兵器」を持っていますし、
首都圏には「在日米軍基地」があり、いつでも東京を攻撃できる態勢
です。なので日本は、絶対にアメリカに勝つことはできません。)


             * * * * *


 最後に、

 「国会議員が戦争を唆(そそのか)す」という、このたびのテーマに
関連して、

 むかし私が読んだ「銀河英雄伝説」という小説の中で、ヤン・ウェン
リーという登場人物が語っていた、

 とても印象に残る言葉がありましたので、以下に紹介します。


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 「人間の行為のなかで、何がもっとも卑劣で恥知らずか」

 「それは、権力を持った人間、権力に媚を売る人間が、安全な場所
に隠れて
戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場
へ送り出すことです」
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 まさに国会議員というのは、

 自分たちで戦争の遂行(すいこう)を決定したとしても、

 自分の身を危険にさらして戦場で戦うことは、絶対にありません。



 私は思うのですが・・・ 


 私たちの一人ひとりが、選挙で一票を投じることで、

 このような国会議員や、ひいては閣僚や首相などが生まれない
ようにすること。


 それこそが、

 私たちに実行可能で、もっとも効果的な「戦争抑止の手段」では、
ないでしょうか。



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