新元号に感じること
                               2019年4月7日 寺岡克哉


 4月1日に、

 新しい元号が「令和(れいわ)」というのに決まりました。


 今回は、

 この新元号について、私の感じたことを書いてみたいと思い
ます。


           * * * * *


 まず最初に私は、

 「令和」という新元号にたいして、とても「古風な感じ」がすると、

 感じてしまいました。



 それは例えば、

 「昭和」や、あるいは「明治」よりも古い感じがして、

 江戸時代か、さらにはもっと古い、平安時代の元号のように
感じるのです。



 ちなみに、

 「昭和」から「平成」に変わったときは、

 「平成」にたいして、「古風な感じ」はしませんでした。

 昭和から新しい時代に変わる、「未来を感じさせる」元号のよう
に感じたものです。



 しかし、なぜか、

 「令和」という発音の響(ひび)きには、

 どうしても「いにしえの時代」という感じが、してしまうのです。


            * * * * *


 つぎに私は、

 「令和」という新元号にたいして、

 すこし「冷たい感じ」がするように、感じてしまいました。



 というのは、

 「令」という発音は、冷凍の「冷」と同じ発音ですし、

 「令」という文字は、「命令」という意味を連想させてしまうから
です。



 つまり私は、「令和」という新元号にたいして、

 「これから命令をどんどん出すが、和を守って逆らうな!」

 とでも、お上(かみ)から言われているように、感じてしまった
わけです。


            * * * * *


 ところで、

 「令和」という新元号は、万葉集の中にある、

 「初春(しょしゅん)の月(れいげつ)にして気淑(きよ)く
(かぜやわら)ぎ」

 という文から、引用(いんよう)されたそうです。



 ここで、「令月」というのは、

 「何事をするにもよい月」とか、「めでたい月」という意味が
あるそうです。



 そして上の文は、

 「初春の好(よ)い月、空気は美しく、風はやわらかに」

 という意味に、なるそうです。



 そしてまた、「令和」という新元号には、

 「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」

 という意味が、込められているそうです。



 しかしなぜ、「令和」という語句に、

 そのような意味が込められていることになるのか、

 ちょっと私には分かりません。


            * * * * *


 以上、

 「令和」という新しい元号について、現在の私が感じたことを、

 書いてみました。



 ところで、私は「昭和」の生まれですが、

 「昭和」のもつ意味について、調べたことはありませんでした。



 というのは、

 私が生まれたとき、すでに「昭和」の元号になっていたので、

 それが、まったく当たり前に感じていたからです。



 つまり何といいますか、あまりにも当たり前に感じていたので、

 「昭和とは、一体どういう意味なのか?」という疑問など、まったく
起こらなかったわけです。

 それは例えば、「なぜ 1+1=2 なのか?」という疑問が、まった
く起こらないのと、似たような感じです。



 しかし、そうではありますが、「昭和」という元号に対しては、

 戦争、原爆、敗戦、高度経済成長、受験競争、学生運動・・・ 

 などなどのイメージが浮かんできます。



 これと同じように、

 「令和」という元号にたいするイメージ、

 つまり、「令和」という元号にたいする「感じ」というのは、

 これからの時代とともに、作られて行くものなのでしょう。


 そのように私は思う次第です。



      目次へ        トップページへ