「移住」という対策も必要では
                               2018年7月22日 寺岡克哉


 西日本豪雨によって甚大な被害が出た広島県の南部において、

 「土石流」や「土砂崩れ」が5000ヶ所以上も発生していたことが、

 広島大学による調査で分かりました。



 広島県の南部だけで、5000ヶ所以上・・・ 

 西日本全体では、一体どれぐらいの数の場所で、「土石流」や「土砂
崩れ」が発生していたのでしょう?

 おそらく、想像を絶するような数になるのだと思います。


             * * * * *


 ところで・・・ 

 これから将来、「地球温暖化による気候変動」が、ますます酷(ひど)
くなって行くのは、絶対に間違いありません。

 つまり今後において、

 これまでよりも、さらに酷い豪雨が降るようになって行くのは、絶対
に間違いないのです。



 なので、

 日本のすべての山間部にたいして、「土石流」や「土砂崩れ」を防ぐ
工事(治山工事)を行うのは、

 おそらく「不可能」になって行くでしょう。



 つまり、何が言いたいのかというと、

 今後ますます酷くなる豪雨によって、「崩れるべき場所」が、すべて
崩れきって、あるていど地盤が安定した後(おそらく数百年後)でなけ
れば、

 その前に治山工事をいくら行なっても、「土石流」や「土砂崩れ」を
防ぐことはできず、

 そのような場所に人が住むのは、とても危険ではないかということ
です。


             * * * * *


 おそらく、いま現在の気候においてさえ、

 「人が住むには、あまりにも危険な土地」というか、「人が住むべきで
ない土地」、さらには「人が住んでは、いけない土地」というのが、

 すでに日本の各地に、存在しているのではないでしょうか。



 こんなことを言うのは、とても心苦しいのですが・・・ 

 (たとえば山間部など)そのような「あまりにも危険な土地」に住んで
いる人たちは、

 もっと安全な土地に「移住」をすることも、考えるべきではないで
しょうか。




 もしも、すぐに移住をすることが出来ないなら、

 豪華な家を建てず、高価な家財道具を持たず、必要最小限の家と
家財道具で生活し、

 大雨の警報が出たら、すぐに安全な場所へ早めの避難をする。

 そして、

 大規模な「土石流」や「土砂崩れ」が発生してしまったら、その土地は
もう放棄して、もっと安全な土地に移住する。

 このような対策方法も、これから考えて行く必要が、あるのではないで
しょうか。



 このたびの甚大な豪雨被害を見て、そのようなことを思った次第です。



      目次へ        トップページへ