安倍首相の大誤算
                               2018年4月15日 寺岡克哉


 「森友学園問題(注1)」と、「加計(かけ)学園問題(注2)」が、
なかなか幕引きになりません。

 これは安倍首相にとって、「大誤算」であったのではないかと、
私には思えてなりません。



------------------------------
注1 森友学園問題:

 大阪府の豊中市にある国有地が、学校法人森友学園にたいして
不当に安く払い下げられ、

 そのことに、安倍首相や首相夫人が関わっていたのではないか
と、疑念が持たれている問題。



注2 加計(かけ)学園問題:

 学校法人加計学園の獣医学部を新設するにあたり、その認可の
過程で、

 安倍首相が関与していたのではないかと、疑念が持たれている
問題。
------------------------------


              * * * * *


 安倍首相にとって大誤算であったと、なぜ私が思うのかと言え
ば・・・ 


 昨年の10月22日に行われた衆議院選挙で、自民党が大勝し
ましたが、

 それにより、「森友学園問題」と「加計学園問題」にたいする
禊(みそぎ)が済んだとして、

 これらの問題を「過去のもの」として葬(ほうむ)り去ろうと、安倍
首相は考えていたに違いないからです。



 もっとぶっちゃけて言えば、

 安倍首相が昨年の衆議院解散・総選挙を行った「真の目的」は、

 「森友学園問題」と「加計学園問題」を、ウヤムヤにして葬り去る
ためだったのではないかとさえ、

 私は疑っているぐらいなのです。



 そして、

 それらの問題を葬(ほうむ)り去ってから、心置きなく憲法改正に
邁進(まいしん)しようと、

 そのように安倍首相は考えていたのではないかと、私は思うの
です。


             * * * * *


 ところが!

 安倍首相が憲法改正に邁進している最中(さなか)に

 森友学園問題と加計学園問題の、「蒸(む)し返し」が起こりま
した。



 その仕掛け人は「朝日新聞」です。



 しかも、

 「新たな疑惑」が次から次へと、朝日新聞から報道されるため、

 安倍政権側は、まったく収拾(しゅうしゅう)がつかない状態に
追い込まれています。



 そのため、

 一時は、ものすごい勢いで「憲法改正」の議論が進んでいたの
ですが、

 いま現在の時点では、すこし鳴(な)りを潜(ひそ)めてきたように
感じます。



 さらには、

 今年の9月に行われる予定の「自民党総裁選」において、

 安倍首相は「連続3回目」の当選が確実視されていましたが、

 それにも「暗雲」が立ちこめてきました。



 これらは安倍首相にとって、ほんとうに「大誤算」であったと思い
ます。

 おそらく安倍首相の内心では、

 この世に「朝日新聞」さえ存在しなかったら、こんなに足を引っ
張られることは無かったのにと、

 ものすごく憤(いきどお)っているのでは、ないでしょうか。



 それにしても・・・ 

 朝日新聞の「情報収集力」には、すごいものを感じます。

 ともすれば「安倍内閣が倒れかねない」ような情報を、

 一体どのようにして、次から次へと手に入れているのでしょう?


 まったく不思議でなりません。



      目次へ        トップページへ