オリンピック番組に思うこと
                              2018年2月25日 寺岡克哉


 2月9日~25日まで、

 韓国の平昌(ピョンチャン)で、冬季オリンピックが開催されました。



 ちなみに私は、

 男子のフィギュアスケートや、女子のスピードスケート、女子の
カーリングなどをテレビで見て、

 年甲斐(としがい)もなく、ものすごく感動してしまいました。


             * * * * *


 しかしながら・・・ 

 オリンピック関連のテレビ番組を見ていて、ちょっと疑問に感じる
こともありました。



 それはまず、

 テレビがあまりにも「メダルなるか! メダルなるか!」と騒ぎたてて、

 選手たちにプレッシャーをかけ過ぎているのでは、ないかということ
です。



 そして一方、

 選手たちもテレビカメラの前では、「必ずメダルを取ります!」みたい
なコメントをよくします。

 が、しかしこれは、

 もしかしたら「強要されているのではないか?」と、私は疑っていま
す。



 もちろん、

 すべての選手が強要されている訳ではなく、本当にメダルを取る
自信があって、そのようなコメントをする選手もいるでしょう。

 しかしながら、テレビの視聴率を上げるため、

 本当はメダルが取れる自信がないのに、「必ずメダルを取ります!」
みたいなことを言わされている選手も、少なからずいるのではないで
しょうか。



 どうもテレビを見ていると、そんな気がしてなりませんし、

 もしも実際に、そのような選手たちが居るのならば、すこし可哀そう
に思えてきます。


             * * * * *


 そしてまた、ある競技の選手が、メダルを取ったら取ったで、

 その選手の個人情報を、テレビは「暴露(ばくろ)しすぎ」のように思え
てなりません。



 例えばメダルを取った選手の、幼い時のことや、ご両親や兄弟のこと、
友人のこと、小学校や中学校、高校での学校生活のことなど、

 なんでもかんでも洗いざらい、テレビの前で開(あ)けっぴろげにされ
ています。



 これも、本人たちが良いのなら良いですが、それにしても、

 選手や、選手の周囲の人たちのプライバシーに、もう少し配慮できな
いものでしょうか。


               * * * * *


 たしかに選手たちも、

 テレビの前でどんどんアピールして行かないと、スポンサーなどの
問題があるのでしょう。

 つまり結局は、「お金」の問題です。



 そして、この「お金」というものが、

 さまざまな練習を行ったり、世界各地の競技大会に参加するなど、

 選手として活動を続けるためには、どうしても必要不可欠なので
しょう。



 しかし、そうではありますが、

 選手たちに、「過大な期待」を無理に背負わせることなく、

 選手たちのプライバシーを、必要以上に暴露(ばくろ)することなく、

 なるべくそっとしておくことは、できないものでしょうか。



 競技に立ち向かう選手たちは、ただでも強烈なプレッシャーやスト
レスと、戦っているのだろうと思います。

 その上さらに、選手たちに「無用なストレス」をかけるようなことは、
できるだけ避けるべきでは、ないでしょうか。



 オリンピック選手たちを取り上げるテレビ番組を見ていて、私は何と
なく、

 そのように思った次第です。



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