北朝鮮リスクが増大 8
2017年11月5日 寺岡克哉
アメリカのトランプ大統領が、11月5日~7日までの、3日間の日程で
来日します。
この、トランプ大統領の日本訪問を前にして、
北朝鮮・朝鮮労働党の傘下にある、「アジア太平洋平和委員会」という
団体が、
10月28日の夜に、報道官談話を発表しました。
その報道官談話では、先日に日本で行われた衆議院選挙にも言及
しており、
安倍政権にたいして、
「選挙期間中に ”北の核脅威論” と ”拉致問題の解決” を騒ぎ立てた」
「政治の危機に陥るたびに、わが国に反対する騒動を起こして権力を
持ちこたえるのは、日本の常とう手段だ」
と、非難をしています。
さらに報道官談話では、
11月に日本を訪問するトランプ大統領にたいして、安倍首相が「さらな
る圧力強化を要請するだろう」と批判しており、
その上で、
「アメリカの手先となって軽率にふるまえば、日本列島が丸ごと海中
に葬り去られることを肝に銘じるべきだ」と、威嚇(いかく)しています。
* * * * *
上の、
アジア太平洋平和委員会による報道官談話について、私の感じたこと
ですが・・・
まず北朝鮮側は、
日本で行なわれた衆議院選挙にたいして、かなり注視していたのでは
ないかと思われます。
ちなみに、
衆議院選挙の期間中は、ミサイル発射など北朝鮮の軍事的挑発が
まったく無く、気味が悪いほど静かでしたが、
これは、もしかしたら、
選挙期間中に北朝鮮が動けば、安倍政権にとって非常に有利な選挙
結果になることを、懸念(けねん)していたのかも知れません。
また北朝鮮側は、
安倍首相が「さらなる圧力強化を要請するだろう」と批判した上で、
「アメリカの手先となって軽率にふるまえば、日本列島が丸ごと海中
に葬り去られることを肝に銘じるべきだ」と、ものすごく強い口調(くちょう)
で威嚇(いかく)しています。
このことから、
もはや北朝鮮側は、安倍政権の日本を、完全に敵国視するようになった
のではないかと、私には思えてなりません。
* * * * *
ところで!
このたびトランプ大統領の来日に際(さい)して、日本国内での警備は、
かなり大変になるのではないかと私は思っています。
なぜなら日本国内には、北朝鮮と関係の深い人たちが、たくさん住んで
いるからです。
そして、アメリカと北朝鮮の関係が、ものすごく悪化している現在。
もしかしたら、北朝鮮から何らかの指令が出されていて、そのような人た
ちが、トランプ大統領に危害を加える可能性も、けっして否定できないから
です。
たとえば法務省の、
「平成28年6月末現在における在留外国人数について(確定値)」という
報道発表資料によると、
「国籍・地域」が、「韓国」になっている人の数は、45万6917人となって
おり、
「国籍・地域」が、「朝鮮」になっている人の数は、3万3272人となって
います。
つまり、大ざっぱに判断して、
日本国内には、およそ3万3000人もの、北朝鮮と関係が深い人たちが
住んでいる可能性が考えられるのです。
ただし、
在留外国人統計における「朝鮮」は、じつは国籍を示すものとして用いて
いるものではありません。
在留外国人統計における「国籍・地域」は、在留カード等の「国籍・地域」欄
の表記を基に作成していますが、
朝鮮半島出身者及びその子孫等で、韓国籍を始めいずれかの国籍がある
ことが確認されていない者は、在留カード等の「国籍・地域」欄に「朝鮮」の
表記がなされているのです。
なので、
「国籍・地域」が、「朝鮮」になっている人のすべてが、北朝鮮と関係の深い
人たちだとは限りません。
しかしながら、
やはり日本国内には、かなりの数の「北朝鮮と関係の深い人たち」が住んで
いることは確かで、
このたびのトランプ大統領の警護は、ほんとうに大変ではないかと思います。
その証拠に、警察庁は11月2日。
トランプ大統領の来日中の警戒について、およそ2万1000人態勢になる
ことを明らかにしており、
アメリカ大統領の単独来日では、過去20年間で最大規模だとしています。
来日中のトランプ大統領の身に、何事も起こらなければ良いのですが・・・
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