衆議院選挙の結果・・・
                             2017年10月29日 寺岡克哉


 10月22日に投開票された衆議院選挙の結果は、以下のように
なりました。

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            選挙前(公示前)     選挙後

 自由民主党       290          284
 公明党            34           29

 希望の党          57           50
 日本維新の会       14           11

 立憲民主党        15           55
 日本共産党        21           12
 社会民主党         2            2
 無所属           39           22

 合計            472          465
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 上の選挙結果をみると、

 まず、自由民主党と公明党を合わせた「与党」の獲得議席数は、
313議席(284+29=313)となっており、

 衆議院における全議席数の3分の2(つまり310議席)を越えて
います。

 これは、「与党側の圧倒的な勝利」であると、言わざるを得ません。



 この理由は、おそらく、

 北朝鮮の情勢が緊迫していることが、与党側への追い風になった
のだと思います。



 つまり、

 北朝鮮の脅威による、危機的な状況の中では、

 実績の無い、新党や野党の連合による政権では、ものすごく
不安であり、

 これまで与党としての実績がある、自由民主党と公明党による
政権の方が、すこしは安心できること。



 また、

 北朝鮮の脅威から、日本をアメリカに守ってもらうためには、

 トランプ大統領との繋がりを、すでに持っている安倍政権が、適任
であること。



 おそらく、多くの国民の中に、

 そのような考えというか、そのような思いが、あったのではないで
しょうか。

 それで与党側が大勝したのだと、私には思えてならないのです。


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 ところでまた、上の選挙結果を見ると、

 立憲民主党が、選挙前の15議席から、選挙後の55議席へと、

 「大躍進(だいやくしん)」をしています。



 これは、おそらく、

 憲法9条を守り、集団的自衛権の行使に反対することにより、

 「アメリカの戦争に、日本が巻き込まれることを避けたい」とか、

 「アメリカの先兵として、日本が ”こき使われる” ことを避けたい」
というようなことを考えている人々が、

 立憲民主党に投票したからだと、私は思っています。


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 ちなみに日本共産党も、

 憲法9条や、集団的自衛権の問題では、立憲民主党と同じような
立場です。



 しかしながら、

 共産主義国である北朝鮮が、あのような状況なので、

 いま現在では、「共産主義」というイメージが、ものすごく悪くなっ
ています。



 それで、

 立憲民主党が議席を増やしたのに対して、

 日本共産党は議席を減らしたのだと、私は思っています。


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 ところで・・・ 

 このたびの選挙結果にたいして、いちばん私が心配している
のは、

 自由民主党、公明党、希望の党、日本維新の会の、4つの
政党が、「憲法改正」に前向きな姿勢であることです。



 つまり、

 {(284+29+50+11)÷465}×100=80.4なので、

 衆議院全体の、およそ80%が、「改憲勢力」となってしまった
わけです。

 これでは、

 今後の国会において、憲法改正の議論が、ますます加速して
しまうでしょう。



 少なくても私は、

 アメリカがトランプ政権である間は、日本国憲法9条が改正(改悪)
されないことを、とても強く望んでいます。

 が、しかしながら、

 近い将来に、その私の望みが、儚(はかな)く消えてしまいそうな
気がしてなりません。



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