北朝鮮リスクが増大 3
                               2017年9月3日 寺岡克哉


 8月29日の午前5時58分ごろ。

 北朝鮮が、首都・平壌(ピョンヤン)の順安(スナン)区域周辺から、

 弾道ミサイル1発を、北東方向に発射しました。



 日本政府によると、そのミサイルは、およそ2700キロメートルの距離
を飛行し、

 北海道の渡島(おしま)半島から襟裳(えりも)岬の上空を、およそ
2分間かけて通過しました。


 そして午前6時12分ごろ、襟裳岬の東1180キロメートルの、太平洋
上に落下したといいます。

 日本への落下物や、船舶などへの被害は、確認されませんでした。



 ところで、

 北朝鮮のミサイルが、北海道の上空を通過したのは、

 今回が初めてのことです!



            * * * * *


 ちなみに私は、北海道の札幌市に住んでいるのですが、

 ここ札幌でも、北朝鮮のミサイル発射による「影響」がでました。



 たとえばJR北海道と、札幌市営地下鉄などは、

 ミサイル情報を伝えるEm-Net(エムネット)や、Jアラート(全国瞬時
警報システム)が作動したことを受けて、列車の運行を停止させました。

 このような「Em-Net」 や 「Jアラート」による運行停止は、初めての
ことだといいます。



 まずJR北海道は、安全確認ができるまでの19分間、列車の運行を
見合わせました。

 そして、札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポート9本と、普通列車
12本の、合わせて21本の列車が運休や部分運休をしています。

 これによって、およそ1万人の人々に影響がでました。



 また札幌市営地下鉄は、13分間、運行を見合わせ、

 地下鉄の大通駅構内では、午前6時すぎから、「弾道ミサイル発射の
情報のため、全線で運転を見合わせ、ダイヤが乱れている」

 と、アナウンスが流れたといいます。


             * * * * *


 ところで、私の場合・・・ 

 ぐっすりと寝ていて、Jアラート(全国瞬時警報システム)が作動した
ことに、まったく気づくことができませんでした。



 ちなみに私は、携帯電話も、スマートフォンも、所有していません。

 また、私の住んでいる場所では、防災行政無線などの音も聞こえま
せん。

 なので、

 テレビでも点(つ)けっぱなしにしていなければ、Jアラートが作動し
ても、まったく気づくことができないのです。



 たとえばマスコミ報道を見ると、

 ある町では、防災行政無線の音声が出ないトラブルがあったとか、

 Jアラートが作動したとき、多くの一般の人々は、どうすれば良いの
か分からなかったとか、

 そのような問題点が取り上げられていました。



 しかし、それより以前に、

 (そもそも私のように)Jアラートが作動したことに、まったく気づく
ことが出来なかった人・・・ 

 そのような人々が、一体どれぐらい存在したのでしょう?



 このような点が、本当は、ものすごく気になるところだと思った次第
です。



             * * * * *


 ※追記

 9月3日の午後3時30分ごろ。

 朝鮮中央テレビが「重大報道」として、「ICBM装着用の水爆実験
に成功した」と発表しました。




 これによって、

 北朝鮮情勢をめぐる関係諸国の緊張が、さらに高まったのは間違いあり
ません。

 今後、ますます予断を許さず、目が離せない状況になってしまいました。



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