安倍批判する者はテロリストだ!
                            2015年2月22日 寺岡克哉


 近ごろ・・・ 

 テレビや新聞などのマスコミでは、安倍首相にたいする批判を自粛
するムードが広がっていたり、

 インターネットの世界でも、安倍首相を批判すれば、周囲から激しい
攻撃を受けてしまうなど、

 そのような、「ものすごく危険な空気」を感じてなりません。



 もう少し具体的にいえば、

 「安倍首相の中東政策を批判する者は、テロに加担する者だ!」

 という「社会的な空気」が、広がっているように感じてならないのです。



 たしかに、

 「イスラム国」が日本人の人質を殺害したことで、安倍首相が批判に
さらされ、

 テロリストに屈伏(くっぷく)する形で、人道支援などの中東政策が
変更されたり、

 安倍首相が退陣に追い込まれたりすれば・・・ 



 もしも、そんなことになったら、

 「テロリストの思うツボだ!」という批判が起こってしまうのも、

 無理はないでしょう。



 しかし、

 いま現在において、そんなことには決してなっていません!


            * * * * *


 むしろ、それより私は、

 安倍政権を批判する者にたいする、周囲からの攻撃が、

 どんどんエスカレートして行くこと。



 そして、 安倍首相の中東政策だけでなく、

 原発の再稼働や、集団的自衛権の行使、さらには憲法改正など
の問題に対しても、

 「安倍政権を批判する者はテロリストだ!」

 という「社会的な空気」が、日本中に広がってしまうこと。



 近い将来・・・ 

 そんなことに、なってしまうのではないかと、ものすごく心配です。



 もしも、そのような「社会的な空気」が広がってしまったら、

 原発の再稼働も、集団的自衛権の行使も、憲法の改正も、

 安倍政権は、やりたい放題に、やってしまうことでしょう。


            * * * * *


 ところで昔・・・ 

 「太平洋戦争」へと突き進んでいた、かつての日本では、

 「戦争に反対する者は非国民だ!」

 という、「社会的な空気」が広がっていました。



 そして、戦争に反対した者は、

 はげしく罵(ののし)られたり、迫害を受けたりしました。



 そのため、

 優れた見識をもつ人であっても、戦争に反対することが出来なくなり、

 日本は、どんどん戦争へと突き進んでいったのです。



 たしかに、

 日本が「太平洋戦争」を開始した原因としては、

 欧米列強の脅威や、財閥と軍部の結託(けったく)、ABCD包囲陣
(アメリカ、イギリス、中国、オランダによる対日経済制裁)など、

 さまざまな背景があったのは間違いありません。



 が、しかし私は、

 なにも疑問を持たず、ただ「社会的な空気」に洗脳されて、

 戦争に反対した者を「非国民」と罵り、迫害を加えた人々・・・ 



 じつは、そのような人々こそが、

 日本を「大戦争」に突入させた、「張本人(ちょうほんにん)」だった
のではないかと、

 そのように思えてならないのです。



 かつて日本で言われた、

 「戦争に反対する者は非国民だ!」

 そして今後、言われるようになるのではないかと危惧される、

 「安倍政権を批判する者はテロリストだ!」

 私の中では、これら2つの言葉が、ピッタリと重なってしまいます。



 つまり、

 かつての日本が、大戦争に突き進んだのと同じように、

 いまの日本が、どんどん危険な方向に突き進んでいるような・・・ 

 どうしても、そんな気がしてならないのです。



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