2014年に向けて
                              2014年1月5日 寺岡克哉


 年が明けて、2014年になりました。

 いったい今年は、どんな年になるのでしょう?

 もちろん、なるべく「良い年」になることを願っていますが、

 2014年に向けて、いまの私が思っていることを、お話してみたいと
思います。


              * * * * *


 まず今年は、2月7日〜23日の日程で、

 ロシアのソチにおいて「冬季オリンピック」が開催されます。

 もちろん、日本の選手が活躍することを期待していますが、

 しかしながら、まったくの手放しで「お祭り騒ぎ」を楽しめる状況ではない
ように思えます。



 なぜなら、

 アメリカ、ドイツ、フランス、ポーランドなどの首脳たちが、相次いで欠席
することを表明したからです。

 これは、

 「同性愛宣伝禁止法」を制定したロシアの人権政策への、「抗議」である
と見られています。



 また、最近のロシアでは、

 ソチ・オリンピックを睨んだと見られる「自爆テロ」が、相次いで起こって
います。

 ロシア当局による警備体制の強化はもちろんですが、

 オリンピック開催中に、選手や観客が巻き込まれるような「自爆テロ」が
起こらないようにと、願うばかりです。



 これらの理由から、

 ソチ・オリンピックには、「暗雲」が立ちこめているというか、

 安心して「お祭り騒ぎ」を楽しめるような状況では、無いように思える
のです。


               * * * * *


 ところで2014年は、

 IPCC第5次報告書の、第2作業部会の報告書と、第3作業部会の
報告書、それに統合報告書が発表されます。

 昨年に発表された第1作業部会の報告書は、「地球温暖化の科学
的根拠」について評価していましたが(エッセイ606,608,609,
610)、

 第2作業部会は、「地球温暖化の影響」について評価しており、

 第3作業部会は、「地球温暖化対策」について評価しています。

 詳しくは、報告書が発表されたときにレポートしたいと思います。



 地球温暖化といえば・・・ 

 今年も、「異常気象」による災害が発生するかもしれません。

 もちろん、災害が起こらないのに越したことはありませんが、

 しかし温暖化が進行している以上、毎年毎年、異常気象による
災害が増えていくのは、どうしようもないことなのです。



 だから日本もそうですが、

 世界各国(とくに中国とアメリカ)は、一刻も早く、温室効果ガスの
大幅な削減に取りくみ、

 地球温暖化の進行を、できるかぎり早い時点で、食い止めなけれ
ばなりません。


               * * * * *


 ところで今年もまた、

 福島第1原発における事故の収束作業で、

 さまざまなトラブルが、おそらく発生するでしょう。



 とくに、

 「増え続けている」汚染水、そして「漏れ続けている汚染水」が、
この先どうなって行くのか、

 つねに「国民の監視の目」を光らせていなければなりません。



 さらには、そんな状況であるのにもかかわらず、

 「原発の再稼動」を進めようとする動きが、依然としてあるでしょう。

 それに対しても、「国民の監視の目」を向けていなければなりません。


               * * * * *


 また2014年は、

 「安倍政権」がどうなって行くのかにも、目が離せません。



 すでに安倍首相は、靖国神社の参拝によって、世界各国や国連から
顰蹙(ひんしゅく)を買っていますが、

 しかし、これから先も、

 「集団的自衛権」の取り扱いなどをめぐって、さまざまな問題や議論を
巻き起こすでしょう。



 たしかに、

 尖閣諸島周辺海域における領海侵犯や、新たな防空識別圏の設定
など、

 日本に対する「中国の脅威」が高まっています。

 なので、「日本の防衛」についても、あるていど強化しなければならない
のは、やむを得ない所かもしれません。



 しかし、だからといって、

 極端な右翼化や、軍国主義に走ってはなりません。



 おそらく、

 軍備の増強を企む人間たちは、中国など「外国の脅威」を、ことさらに
煽(あお)ってくると思います。

 しかし、私たち大多数の一般国民は、それに盲目的に流されることなく、

 つねに「冷静な判断」を、心がけていなければならないでしょう。


                * * * * *


 以上ここまで、

 2014年に向けて、私が気になっていることを話しましたが、

 年明け早々から、「めでたい話」ではなかったので申し訳ありません。



 このように今年は、

 社会情勢について、いろいろ心配することが多い年だと思いますが、

 しかし皆さん個々人にとっては、良い年になりますよう願っております。



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