神の顕現 2
2024年5月19日 寺岡克哉
6章 神の意志
以前に1章で定義したように、神とは、「この世を、この様にしているもの」です。
そして、この世(つまり、この宇宙)には、無限と言えるほど多くの事物が存在してい
ます。神は、この世を、その様にしています。
だから3章で述べたように、神は、この宇宙に存在する全てのものに対して、それらの
存在を志向し、それらの存在を望み、それらの「存在を肯定」しています。
そして4章で述べたように、「存在の肯定」とは「愛」でした。
ゆえに5章で述べたように、神は、この宇宙に無限に存在する、全てのものを愛してい
ます。それを、神による「無限の愛」と言いました。
つまり神は、この宇宙に存在する全ての事物に対して、それらの存在を肯定し、無限の
愛を与えています。それが「神の意志」です。
一方、宇宙の歴史を見ると、宇宙が誕生した初期のうちは、素粒子や、水素やヘリウム
などの単純な原子しか存在しませんでした。
しかし時間が経つにつれて、恒星の中で水素やヘリウムが核融合し、炭素や酸素、窒素、
カルシウム、リン、鉄などの、さまざまな種類の原子が生まれました。
さらに、それらの原子が結合して、さまざまな分子や高分子が生まれ、さらに高分子が
複雑に結合して、この地球に生命が生まれました。
その生命も、最初は単純で下等な生物でしたが、時間が経つにつれて、人間のような複
雑で高等な生物へと進化して行きました。
この世は、その様になっています。だから神は、単純で下等なものから、複雑で高等な
ものへと、進化発展させるような働きかけをしています。これも「神の意志」です。
以上をまとめると、
この宇宙に存在する全ての事物に対して、それらの存在を肯定して無限の愛を与え、そ
れらを単純で下等なものから、複雑で高等なものへと進化発展させること。
それが「神の意志」なのです。
7章 「神に愛される」とは「存在すること」である
以前に3章で述べたように、神は「存在」を肯定しています。
そして4章で述べたように、「存在の肯定」とは「愛」でした。
だから5章で述べたように、神は無限の愛で、この宇宙に存在する全ての事物を愛して
います。
従って、ある事物が「存在する」ということは、その事物が「神に存在を肯定されてい
る」ことであり、その事物が「神に愛されている」ということです。そしてまた、その逆
も然(しか)りです。
ゆえに、「神に愛される」とは「存在すること」なのです。
8章 神は、あなたや私を完全に受け入れてくれる
以前に1章で定義したように、神とは、「この世を、この様にしているもの」です。
ところで、ごくごくごくごく小さなものではありますが、あなたや私も、「この世を、
この様にしているもの」の一つです。だから、あなたや私は、すでに神の一部です。
ゆえに神は、その一部として、あなたや私を完全に受け入れてくれるのです。
9章 神は、あなたや私を根底から認めてくれる
以前に3章で述べたように、この宇宙に存在する全てのものは、「神の働き」によって
存在しています。
たとえば、この宇宙に地球が存在し、その地球に酸素や水が存在し、生物が存在し、食
料が存在し、人類が存在し、そして私が存在するのも、すべて「神の働き」によるもので
す。
神は、あなたや私に、酸素や水や食料などを与えて、あなたや私の存在を根底から支え、
あなたや私の存在を根底から認めてくれます。
もしも神が、あなたや私の存在を認めなかったら、酸素も水も食料も存在せず、あなた
や私は、絶対に存在できなかったでしょう。
だから、「あなたや私が存在する」という、その事実がまさに、神が、あなたや私を根
底から認めてくれている絶対的な証拠なのです。
ゆえに神は、あなたや私を根底から認めてくれるのです。
10章 神は、あなたや私を無限の愛で抱いてくれる
以前に5章で述べたように、神は「無限の愛」で、この宇宙に存在する全てのものを、
愛しています。
そして、あなたや私も、この宇宙に存在するものの一つだから、神の「無限の愛」によっ
て愛されています。
ゆえに神は、あなたや私を無限の愛で抱いてくれるのです。
11章 現代社会における「心の闇」の救済
現代社会では、衣食住に不自由していないにもかかわらず、なにか漠然とした不安や孤
独に悩まされたり、いじめや虐待、自殺などの「心の闇」が蔓延(まんえん)しています。
たとえば、現代人の多くが抱えている、
生きることへの、漠然とした恐れや不安。
孤独。
無気力。
理由の分からないイライラやムカツキ。
そして、
弱い者に対する暴力、虐待、いじめ。
たいした理由もなく行なわれる殺人。
麻薬やドラッグ。
不倫や援助交際。
自傷行為や自殺・・・・・・等々。
これら、現代人の「心の闇」にたいして、その原因を根本まで突きつめれば、それは、
自分を完全に受け入れ、自分を根底から認め、自分を無限に愛してくれるものが、現代社
会においては喪失したからです。
なぜなら、自分を完全に受け入れ、自分を根底から認め、自分を無限に愛してくれるも
のを得ていれば、不安や孤独を感じたり、他人を虐待したり、麻薬や性的快楽に溺れたり、
自殺などをするわけが無いからです。
しかし8章で述べたように、神は、あなたや私を完全に受け入れてくれます。
そして9章で述べたように、神は、あなたや私を根底から認めてくれます。
さらに10章で述べたように、神は、あなたや私を無限の愛で抱いてくれます。
ゆえに神は、現代社会における「心の闇」から、あなたや私を救ってくれるのです。
12章 神が「存在を禁止」するもの
以前に1章で定義しましたが、神とは、「この世を、この様にしているもの」です。
だから、この世に存在しているものは、それが何であろうとも、神は、その存在を禁止
していません。
それでは、神が「存在を禁止」するものとは、一体どんなものでしょう?
それは、「この世には、絶対に存在し得ない事物」です。
たとえば、
500歳を超える年齢の人間。
身長が10メートル以上もある人間。
体重が1000キロ以上もある人間。
絶対に老いない人間。
絶対に死なない人間。
完全に死んだ人間が、生き返ること。
永遠に不変な物体。
光の速さよりも、速く動く物体。
時間が、現在から過去に流れること。
・・・・・・等々、これら上に挙げたような、生物学的、自然法則的に、絶対に存在し
得ない事物が、神によって「存在を禁止」されているものです。
13章 神は、科学的な事実を否定しない
以前に1章で定義したように、神とは、「この世を、この様にしているもの」です。
だから、この世に「科学的な事実」というものが存在する以上、神は、「科学的な事
実」を絶対に否定しません。
ところで、かつて地動説を否定したり、現在でも進化論を否定したり、輸血をすれば命
が助かるのに、患者に輸血を拒否させるような神は、人間の勝手な思惑で捏造(ねつぞう)
した「偽物の神」です。
たしかに、そのような「偽物の神」も、この世に存在している以上は、神はその存在を
禁止しません。
しかしながら、あまりにも「偽物の神」が世の中に蔓延(はびこ)れば、大きな社会問
題になって、多くの人々の反感を買うようになります。そして結局、「偽物の神」は信用
を失って衰退して行きます。
神は、「偽物の神」に対して、そのような働きかけをします。つまり神は、「偽物の神
の存在」を禁止しないけれども、それを好ましくないものとして退けます。
それが「神の意志」なのです。
14章 神は、金儲けの道具ではない
以前に1章で定義したように、神とは、「この世を、この様にしているもの」です。
そして3章で述べたように、「神の働き」とは、時間や空間、エネルギー、物質、そし
て生命などを存在させている、大自然の力、大自然の作用、大自然の法則、大自然の摂理
のことでした。
ゆえに神は、あくまでも自然法則に従った働きしかせず、お金と引き換えに、超自然的
な奇跡の力で病気を治すことなど絶対にしません。
だから、「奇跡の力で病気を治す」などと言って、怪しげな商品を売りつけたり、高額
な布施や献金を要求するような神は、人間の勝手な思惑で捏造した「偽物の神」です。
たしかに、そのような「偽物の神」も、この世に存在している以上は、神はその存在を
禁止しません。
しかしながら、あまりにも「偽物の神」が世の中に蔓延れば、大きな社会問題になって、
多くの人々の反感を買うようになります。そして結局、「偽物の神」は信用を失って衰退
して行きます。
神は、「偽物の神」に対して、そのような働きかけをします。つまり神は、「偽物の神
の存在」を禁止しないけれども、それを好ましくないものとして退けます。
それが「神の意志」なのです。
15章 神は、テロや戦争を煽り立てない
神は、生命を進化させるによって、人間に生存本能を与えました。
だから人間は本来、死を恐れて遠ざけようとします。もちろん人間は、テロや戦争もす
ごく恐れており、それを出来るかぎり避けようとします。
神は、人間に生存本能を与えることにより、人間をできる限り生かそうとしているので
あって、決してテロや戦争など望んではいません。それが神の意志です。だから神が、テ
ロや戦争を煽り立てるわけがないのです。
ゆえに、テロや戦争を煽り立てるような神は、人間の勝手な思惑で捏造した「偽物の神」
です。
しかしながら、そのような「偽物の神」も、この世に存在している以上は、神はその存
在を禁止していません。
ところが、あまりにも「偽物の神」が世の中に蔓延れば、テロや戦争がさらに拡大して、
苦しむ人々が増え、世界中の人々の反感を買うようになります。そして結局、テロや戦争
は終息し、「偽物の神」は危険視されて、その教義を信仰する人々が減り、衰退して行き
ます。
神は、「偽物の神」に対して、そのような働きかけをします。つまり神は、「偽物の神
の存在」を禁止しないけれども、それを好ましくないものとして退けます。
それが「神の意志」なのです。
つづく
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