1週間の心電図検査
                             2023年5月21日 寺岡克哉


 私は、昨年の11月に、心臓の手術を行いました。

 (この手術について知りたい方は、エッセイ1079と、エッセイ
1080を見てください。)



 そして、このたび、その手術が成功したかどうかを調べるため、

 つまり、心臓病(心房細動)が再発していないかどうかを調べる
ために、

 5月8日~5月15日の1週間にわたって、心電図の検査を行い
ました。


 今回は、その時のことについて、紹介したいと思います。


           * * * * *


 さて、検査を開始するにあたって、まず私が驚いたのは、

 心電図を測定する機械( ”心電計” といいます)の大きさが、

 とても小さかったことです。



 このたび使われた、その「心電計」は、

 たて10センチ、よこ3センチ、厚さ5ミリの、板状の形をしており、

 ちょうど見た目は、水色のゴムの板を、切り抜いた感じのような
ものでした。



 そのような、「小さなゴムの板」みたいなものを、胸の上部に、
ペタッと貼り付けるだけです。

 なので、ふつうの心電図検査のように、胸のあちらこちらに何個
もの電極を付ける必要がなく、ゴチャゴチャとした電線もないので、

 ものすごくシンプルでスマートでした。



 そして心電計を貼り付けた後に、それを上から覆(おお)いかぶせ
るようにして、

 防水性の透明なフィルム(長時間の点滴を行うとき、針を固定する
のに使うやつ)を貼り付けました。


 これで、心電計の装着は完了です。



 ちなみに、心電計の全体を、そのような防水フィルムで覆っている
ので、

 1週間にわたる検査ですが、その途中でシャワーを浴びても良く、

 下半身だけならば、浴槽に浸(つ)かっても良いということでした。


            * * * * *


 つぎに私が驚いたのは、測定によって分かるデータの内容です。

 というのは、

 心電計(心電図を測定する機械)を装着するにあたっての説明文
に、以下のようなことが書かれていたからです。


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 患者様が医療機関で本デバイス(心電計)を装着後、本デバイス
を外すまでの期間に、本デバイスで記録した以下のデータを利用
させていただきます。

●心電波形データ

●心電図解析レポートデータ

●心電波形より解析可能なデータ(心拍数、心拍変動データ、
 自律神経活動データ等)

●加速度データ

●加速度データから解析可能なデータ(姿勢、活動量、歩行速度等)

●上記データから解析可能なデータ(睡眠データ、運動データ)
-----------------------------



 上のように、

 小さな薄い板状の、ものすごく小型の心電計であるにもかかわ
らず、加速度センサーも内蔵されており、

 心電波形や心拍数だけでなく、体の姿勢や、歩くときの速さや、
眠っているのか起きているのかさえ、分かるというのです。



 私は以前に、物理学の実験研究に従事していた人間なので、

 このような測定技術の進歩には、とても大きな驚きと興味を感じ
てしまうのです。


            * * * * *


 ところで・・・ 

 1週間も心電計を装着したために、「辛かったこと」もありました。

 それは、心電計と防水フィルムを貼り付けた胸の部分が、とても
痒(かゆ)くなったことです。


 とくに私は、「じんましん持ち」なので、

 湿布(しっぷ)や絆創膏(ばんそうこう)などを貼ると、皮膚が赤く
なって痒くなるのです。

 そのような痒みを我慢するのに、けっこう苦労した次第です。



 さて、

 心電図検査の結果は、6月5日に分かる予定ですが、

 心臓病(心房細動)が再発していなければ良いなと、心から願う
ばかりです。



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