玉子が買えない!
                             2023年5月14日 寺岡克哉


 私は、1ヵ月ほど前まで、玉子を毎日食べていました。

 ご飯の上に生玉子をかけたり、インスタントラーメンに玉子を入れ
たり、目玉焼きや、スクランブルエッグにしたり・・・ 

 少なくても1日に1個~2個は、玉子を毎日食べていたのです。


 それほど、

 私の食生活において、玉子は重要な位置を占めていました。


            * * * * *


 ところが!

 1ヵ月ほど前から、玉子を買うことが、まったく出来なくなりました。


 私がいつも通(かよ)うスーパーマーケットは、2ヵ所ほどあるので
すが、

 そのどちらの店でも、長いこと「品切れ」になっていて、玉子が全く
買えないのです。



 いま現在の私は、玉子を食べることが、まったく出来なくなった
ので、

 その不足分のタンパク質を補(おぎな)うために、魚肉ソーセー
ジを齧(かじ)っています。


 しかしながら、そのため、

 「玉子を食べたい!」という気持ちが、日に日に強くなっている
のが正直なところです。


            * * * * *


 ところで、

 あまりにも玉子が買えないので、その理由を少し調べてみること
にしました。


 そうしたら、

 3月28日と、4月3日と、4月7日に、北海道・千歳(ちとせ)市の
養鶏場3ヵ所において、高病原性鳥インフルエンザが発生し、

 それら3ヵ所の養鶏場で、合計120万羽もの鶏(にわとり)が、
殺処分されていたことが分かりました。


 ちなみに、

 千歳市は、札幌市の近くにあるため、札幌圏で使用される玉子の
大部分を生産しています。

 そのため札幌市では、玉子が不足する事態に陥(おちい)ったと
言うことです。


            * * * * *


 さて、

 札幌市における玉子の不足は、いつごろ解消するのでしょう?



 それを述べる前に、まず大前提として、

 玉子は「生もの」なので、基本的に、消費される場所のすぐ近くで
生産するのが原則です。

 だから、

 鳥インフルエンザの被害が出た養鶏場で、玉子の生産量が元に
もどるまで、玉子の不足は解消されません。



 そして、

 被害が出た千歳の養鶏場によると、出荷再開までの見通しは、
次のようになっています。


 まずは今後、

 準備用のヒナに対して保健所が検査を行い、完全に陰性が確認
されると、飼育の許可が出されます。


 そして、その後、

 7月の中旬から下旬ごろに、大型のヒナを受け入れ、9月ごろから
玉子の出荷が可能になる見込みだということです。


 しかしながら、

 鳥インフルエンザが発生する前の流通量にもどすには、1年ほど
かかるとみられています。


           * * * * *


 私は思うのですが・・・ 

 いま札幌市で起こっている玉子の不足は、

 毎日の食生活に、ものすごく影響しており、とても大きな問題
です。



 それなのに、テレビ報道などが、あまりされていません。

 いつもなら、テレビのワイドショー番組などで、大々的に取り上げ
られると思うのですが、

 しかし、そんなことには全くなっていないので、ちょっと不思議な
感じがします。



 これは、もしかすると、

 玉子不足をマスコミが煽(あお)り立てれば、北海道以外にも
不安が広がり、

 玉子の買い占めや、価格の高騰(こうとう)などが、全国的に
起こるかも知れないので、

 報道の自粛(じしゅく)が、行われているのではないでしょうか。


 私は、そんなふうに勘繰(かんぐ)っている次第です。



      目次へ        トップページへ