ギックリ腰になりました
                              2022年8月21日 寺岡克哉


 先日の8月15日に、生まれて初めて「ギックリ腰」になりました。


 私は、この日、

 枯れてしまった鉢植え(直径40センチぐらいの大きなもの)の
土を処分したのですが、

 どうやら、そのとき、腰に負担をかけてしまったみたいです。


 その作業の後、

 いつものように、スーパーマーケットに食材を買いに行ったの
ですが、

 買い物から帰ってきて、パソコンをやり始めたら、急に腰が痛く
なり、みるみるうちに、それが酷(ひど)くなって行きました。


 すぐに布団の上で横になりましたが、

 しかしさらに、どんどん痛みが酷くなって行き、ついには身動き
が出来なくなったのです。

 起き上がることはもちろん、寝返りをすることさえできず、

 手足を動かそうとしても、それが上手くできずに、ただ布団の上で
もがくだけでした。



 およそ30分ぐらい、そのような状態が続いたでしょうか。

 しかし、そんな追いつめられた状況の中で、とつぜん思い出した
ことがあったのです。


 それは、

 生前の父が、腰痛が酷い場合に、布団から起き上がろうとする
とき、

 まず四つんばいになって、しばらくしてから正座し、さらにしばらく
してから、膝に手をつきながらゆっくりと立ち上がっていたことです。


 当時、それを見ていた私は、「何をふざけているんだ!」と思って
いましたが、

 今では、そのときの父の気持ちが、痛いほど良く分かるようになり
ました。



 さて、

 生前の父がやっていたのと同じ方法により、

 やっとのことで、なんとか立ち上がることができたので、冷凍庫
から氷枕を取り出して、腰を冷やしました。

 それから1時間ほどすると、

 起き上がるのに1分ほどの時間がかかりますが、何とか、必要な
ときに何時(いつ)でも立ち上がれるようになりました。



 ちなみに私は、腰痛になることが頻繁(ひんぱん)にあります。

 が、しかし、身動きが出来ないほどの酷(ひど)い腰痛は、生まれ
て初めての経験でした。


           * * * * *


 その後、

 インターネットで「ギックリ腰」について調べてみたのですが、

 寝続ける(安静にし続ける)のではなく、すこしぐらい腰が痛くて
も、ふつうの生活をした方が、治りが早いということでした。


 なので、リハビリのため、

 こまめに食器などの洗い物をして、立ち上がる回数を意識的に
増やし、

 いちど立ち上がったら、リビングルームの回りを、5週ほど歩くよう
にしました。



 そのようなリハビリを続けていると、

 次の日(ギックリ腰が発症してから24時間後ぐらい)には、

 座っている状態から立ち上がると、腰がズキリと痛くなるものの、

 立ち上がってから、部屋の中をすこし歩くと、痛みが消えるように
なり、

 ふつうの生活に支障がないぐらいに回復できました。


         * * * * *


 ところで、このたび私が経験したのは、

 「ギックリ腰」の中でも、ごくごく軽いものだったと思います。



 しかしながら、私は一人暮らしなので、

 急に体が動かなくなったときに、誰も助けてくれる人がいないと
いう状況は、

 かなりの脅威に感じました。



 今後、さらに歳を重ねていく中で、

 「ギックリ腰」ていどでも、自分の命にたいする脅威になるのかと
思ったら、

 けっこう憂鬱(ゆううつ)な気分になってしまいます。



      目次へ        トップページへ